慢性すい炎・急性すい炎(すい臓炎)
すい炎は、慢性すい炎と急性すい炎とに分かれます。
またそれらの中間型のようなものもあるようです。
慢性すい炎は持続的に起こる炎症性の疾患で、永久的にその機能が障害される可能性があります。
急性すい炎とは突然に発症するすい臓の炎症であり、慢性すい炎よりも多く診断される傾向にあります。
性別、年齢、品種による好発傾向はあまり認められていませんが、わずかにシャム猫系に多いようです。
臨床症状としてはあまり特異的なものはなく、これがこの病気の診断をさらに難しくしているようです。
特に症状がは出ないときもありますが、大体は、部分的あるいは完全な食欲不振がある(多くの猫は嗜眠傾向があります)か、元気がなくなるということです。
しかし、これらは猫の病気の最初の症状としてで、多くの病気はこの2つの症状が出ますので、何も診断上の手掛かりになるものではありません。
本来、すい炎は消化器系の病気で消化器の病気の本来の特徴である下痢、嘔吐、腹痛等は20~30%ぐらいしか出ないようです。
その他の症状としては、低体温、脱水、黄疸、頻脈、呼吸速拍等が認められます。