《 特徴 》
日本固有の犬種の中で、もっとも小さく、もっとも古くから存在していた犬種が柴犬です。
柴の起源はよくわかっていませんが、本州および四国の山岳部にいた土着の柴犬は、古来より鳥獣猟に用いられてきました。縄文時代の遺跡から柴犬に似た
骨が出土していることから、古代に南方より渡ってきたと考えられるようになりました。
均整のとれた頑丈な体を持ち、自然体の素朴な姿には颯爽とした精悍さがあります。忠実で従順かつ勇敢な性格は日本犬の代表的な性格を持っています。
また警戒心も強いことから番犬としても優れた能力を発揮します。被毛は硬い上毛と柔らかい下毛の二層構造で尾の毛は体毛よりも長く伸びます。
柴には発祥の地の異なる「信州柴」、「美濃柴」、「山陰柴」の3種のタイプが存在していましたが、第二次世界大戦後、その数は激減し、またジステンパーの流行によりその頭数は10分の1になってしまいました。
その後絶滅の危機に瀕した柴を守るために骨格のがっしりした山岳地方の柴やその他の地方の柴を交配したりして様々な骨格を持つ一つの犬種として絶滅の
危機を乗り越えました。